フィラリア線虫には全てではありませんがリケッチア目ボルバキア属の菌を常在菌として保有しています。
この菌はフィラリアの生殖器にもいるのでミクロフィラリアに受け継がれていきます。
最近ではフィラリア症の発症にボルバキアの菌毒素、あるいは表面蛋白質が肺組織、腎組織の炎症に関与していることが言われだしています。
除菌はテトラサイクリン系ドキシサイクリンで4週間投与すれば90%完了します。
その上、除菌されたフィラリアは生きていられないようです。ボルバキア保有のフィラリアはドキシサイクリン投与により死滅します。そしてフィラリア症の症状を緩和します。
勿論、全てのフィラリアを駆除するには殺フィラリア注射をしなければなりません。
写真は3年毎に発表される、米国糸状虫学会の最新ガイドラインです。前回はボルバキア菌の紹介程度でしたが今回はドキシサイクリンの使用がフィラリア症の治療のプロトコールに入りました。
古くからある病気の治療法も変わっていきます。