今回はプラークについて説明します。
プラークとは?
プラークとは口腔内の細菌バイオフィルムのことです。
では細菌バイオフィルムとはそもそもどんなものでどんな性質をもっいるのでしょうか?
細菌バイオフィルムとは?
- 細菌バイオフィルムの大部分は細菌以外の基質で出来ており、その基質の95%は水です。
- 細菌、基質の体積比は15-20%対75-80%。
- 基質はグリコカリックスといわれ、菌体外多糖類、タンパク質、塩類、細菌成分から構成されています。
根面状に形成された細菌バイオフィルムには、歯肉溝滲出液が通り抜ける水路(water channel)があり、栄養物質の調達から老廃物の排出まで細菌の生活に欠かせないものになっています。
歯肉溝内の縁下プラークについて
歯肉構内の縁下プラークには以下の3種類があります。
①根面や歯石に付着している付着プラーク
②歯肉溝上皮に付着している上皮関連プラーク
③歯肉溝滲出液のなかを浮遊している非付着プラーク
付着プラークの作られ方
①スケーリングルートプレーニングで古いバイオフィルムが除去
②数時間でペリクルが作られる
③ペリクルにグラム陽性菌がひっつく
➃Fusobacterium nucleatumという悪いやつらとくっつけるやつが付着
⑤歯周病原細菌のグラム陰性菌がくっつく
以下は付着プラークが作られるまでのイメージです。
プラーク(細菌バイオフィルム)の特徴
- 抗菌剤が効きにくい(10~1,000倍)
- バイオフィルム内への抗菌剤の浸透度が低いため
- バイオフィルム深部では細菌の増殖が遅いため
- バイオフィルム内の細菌が抗菌剤に対して抵抗性を獲得するため
- 細菌を最も効果的・効率的に除去するにはSRPなどの機械的除去
細菌バイオフィルムを化学的に撃退するには
細菌の付着をふせぐ、グリココッカスを溶かす、細菌間のシグナルを妨害するなどが検証されていますが機械的除去以上の手段はまだない状況です。
結論
プラークコントロールには機械的除去が必要です!
お家で出来る対策は歯磨きなので、日ごろの歯磨きをしっかり行いましょう。
何かお困りのことありましたら当院にご相談ください。