今回は歯肉炎の治療について説明します。
歯肉炎に罹患していると歯肉に炎症が起こり、歯肉の発赤と腫脹がみられます。
そして歯肉炎が進行すれば付着の喪失や歯槽骨の吸収が起こる歯周炎へと進んでしまいます。
歯周病の病因論
歯肉炎の治療
歯肉炎の治療の第一段階としてはまずは歯磨きです。
歯磨きで上手くプラークを除去できれば歯肉の炎症が引く場合があります。
しかし、歯肉炎だけなのか歯周炎まで進行しているのかの診断は口腔内レントゲンやプロービングをしないと出来ません。
また、スケーリング等による歯周基本治療をすると歯肉炎の状態が改善されます。
歯周治療の基本的な考え方
- 口腔内環境の正常化
- 細菌数を減らす
- 歯周ポケットを歯肉溝に変える
- 再発しにくい環境を作る
上顎と下顎の切歯の口腔内レントゲン画像。歯槽骨の吸収はあまり見られません。
上顎と下顎の切歯のプロービング値。口腔内レントゲンとあわせて診断すると、歯周炎が凄く進行しているわけではないと診断できます。
術後の歯肉の状態。炎症が引き、正常な歯肉の色に戻っています。
スケーリング後2週間での比較
見比べると歯肉の色の違いがはっきりと分かります。健康な口腔状態に戻してから、歯磨きでこの状態を維持していくのが目標になります。